//我輩も猫である//

vol.021

これからお母さんになる人、将来いつかは子供を生みたいと思っている 人は、生 まれてくる子供のために、今のうち英語の発音をマスターしておきなさい

"Have you read The Daily Yomiuri today, Charlie?"と家に帰ってくるなり読売の英語紙を読んだかと先生が聞く。毎朝、英語紙は自分が学校や事務所に出かけるとき持って行くので、私はいつも、センセイが帰宅したあと、持って帰ったものを読んでいるので、まだ見せてもらっていない新聞を「読んだか?」はないだろと思うのだが

"No, I haven't read it yet "と言うと、チャイルズ先生(Marshal R Childs, E &. D.)のザ・プラクティカル・リングイスト(The Practical Linguist 実用面を説いてまわる言語学者とでも訳せばいいか)と言うコラム(平成十二年十月二日)に非常にいいことが書いてあったと言うのである。

"He says that"" the part of language that is built into the baby's neural circuitry before birth can hardly be alienayed or displaced by another language" 生まれる前の赤ちゃんの神経回路に入った言葉ある構成部分をいうものは、他の言葉によって疎外されたり、追っ払われたりしないのだとチャイルズ先生が言うのだと。

■センセイはあまり小さいときから、母国語以外の言葉(特にその裏側にひそんでいる文化が母国語のそれと大きく異なる場合は)を子供に覚えさせないほうがいいという意見の持ち主だったので、この意見によって、頭をガツンとやられたような気になったのだと言うのである。要するに、まだ日本的な物の考えが固まっていない時期に、英語のように西洋のロジックを基盤とした言葉を覚えさえると、西洋ロジックの優位性(善悪の問題ではなく、例えば、日本的な物の考え方、価値観と西洋のロジックが戦ったとき、どちらが強いか弱いとかいう意味での)にやられてしまって、日本語な価値観を保持できなくなるので、大人になってこの国でうまくやって行けなくなるから(多くの帰国子女がかかえている悩みだが)、現在のように思春期を越えた時期、中学生の頃から英語を学ばせればいいと考えていたのである。

■しかし、チャイルズ先生の"Because of the speed with which young brains learn, second-language learning should begin as early as possible if "not prenatally." (若い脳が持つ学習スピードを考えれば、第二言語はできるだけ早い時期、お母さんのお腹の中にいる特からでもはじめるべきだ)を聞いて、センセイもちょっと考え方を変えたらしいのである。

チャイルズ先生が言う通り、赤ちゃんは、生まれる前の三ヶ月くらいの間、母親の声を聞きながら、最初の言葉の勉強を始めるのであるから、母国語の言葉のことをマザー・タン(mother tongue)と呼ぶのである。赤ちゃんが聞くのは母親の声であって、他の人の声ではない。赤ちゃんが好きなのは母親の発音する音や抑場(イントネーション)、リズムなのであって、母親がしゃべる言葉を聞いて、音ばかりではなく「文脈の学習」(コンテクスト・ラーニング)をするのである。母親の感情(ストレス・くつろぎ・眠り・目覚め・怒りなど)を赤ちゃんは経験するのだとチャイルズ先生は言う。こういうことなら私も分かるのである。

■ではこれからお母さんになろうとしている人は、何をすればいいのかという疑問に対してチャイルズ先生は「どんな場合でも、どんな言葉を使うときでも自然体でやればいい」のだと言う。とにかく、赤ちゃん言葉を使ってはいけないのだそうだ。自然体でしゃべり、日常活動をすればいいと言う。赤ちゃんが学習することは、全て、お母さんを通してされるので、お母さんの出す音の「質」が重要になるのだと、うちのセンセイが気づいたのである。

日本語の「音」もさることながら、もし、お母さんが赤ちゃんに「上質の英語」の音を授けたいと思ったなら、自分が「質の高い音」が発音できなければならないと結論づけたのだ。

"you know, Charlie, I wanna tell those young woman or mother-to-be ,ought to get their English right, I mean to lean haw to pronounce it right, otherwise, than won't be able to teach their kids proper English even if they wanna teach them in their earlier stage"

■子供には、できるだけ早い時期に英語を教えたほうがいいということになれば、これから母親になる女性は、まず自分自身が上質の英語、特に音声学的に質の高い英語を身につけなければいけないことになる。

子供が生まれる三ヶ月前ぐらいから、お腹の赤ん坊に英語教育をしはじめるのが有効だということになると、日本の教育ママたちは誰でもやりたくなるのに違いないのだとセンセイは言うのだ。そのためには、母親の出す音がよくないとダメで、お腹の中で悪い音を聴かされ、それを覚えて生まれてくるのでは悲劇だと。「赤ちゃんにとっては、母親の出す音しか興味がない」わけだから、テープをいくら聞かせてもダメなのである。

母親がよい発音で、正しいイントネーションで、心地良いリズムで、マザーグースのような詩などを声に出して読んでやったりすれば、お腹の中にいる間から、英語に慣れ親しんで、そして、生まれてからも引き続き母親の声で色々な単語などを教えてやれば、その効果てきめんのはずだろうとセンセイは言う。

マザーグースの音読もいいだろうし、英語の歌を歌うのもいいだろう。こういうことができるようになるには、早目に音の修行をしはじめることが肝要なのだと言う。

■一般的に、日本人の英語の発音はひどいことで有名だし、しゃべるのも下手だということは世界中で有名なのだと多くの人が言うけれど、それは仕方ないだろう。中学や高校の先生の発音がひどいから、生徒も必然的にそのひどい発音を覚えてしまう。しかし、本当に発音がうまくなりたかったら、センセイのような発音の専門家の知識を身に付け、練習すればいいのである。センセイの弟子たちは全員うまくなっている。センセイに言わせれば、独学でも発音をマスターする(完璧にマスターできないにしても)ことができるのだそうだ。センセイは、発音に関する本を読んで、あとはDVDとかCDを参考にして練習すれば、やってやれないことはないと言う。ただし、外人の先生のいる会話学校へ行けば発音がうまくなると思ったら大間違いで、外人の先生はよほどその分野の専門家で、しかも音の出し方をていねいに教えられるぐらいの日本語がしゃべれないと、発音は教えられないとセンセイは言う。「俺のまねをしろ」ではテープを聴くのとあまり変わらないからである。本当にうまくなりたい人は、是非、うちのセンセイに連絡(コンタクト)をとることをお奨めする。

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