英語発音ならスギーズ! ◆ 連載小説 ☆ 我が英語渡世◆スギーズの英語人生、英語教材開発への情熱、ニューヨークでの生活の様子などをご一読下さい
◆ 連載小説 ☆ 我が英語渡世 ◆
VOL.67
著者 杉本 宣昭 
第六章 英語屋転業の記−ふたたび日本
手本となる英語の発音とは何か? -2

 日本の学校教育で教えている発音はどの部類に属するものだろうか?イギリス語の発音でもないし、アメリカ英語の発音でもないことは確かである。一応発音記号では、アメリカの標準音とイギリスの標準音がまるでごった煮のごとく教えられており、ほとんどの先生がどちらも発音記号通りには発音できない。どちらかというと、イギリス語の発音に近い音が教えられている。

 私は高校時代からアメリカ語の発音に徹していたので、今でも発音はアメリカ式だが、このようにどちらかに徹底するのは実は大変に難しいことなのである。学校の先生の発音は全くチャンポンで、しかも日本語の訛りがひどいのだから、「私はイギリス語の発音がいい」とか「アメリカ英語の発音を覚えたい」と言っても、しょせんは無理な話ということになる。

 ではどうしたらいいのか、ということになる。まず、日本人にとって、アメリカ英語の発音を覚えるのが得か、イギリス英語が得かという判断が必要になる。アメリカ人にはイギリス英語の発音は上流の匂いがするので、ある意味では格好よく聞こえる。もっとも本当の上流階層のしゃべるイギリス英語だけが格好よく聞えるのであって、下層の英語はそれなりにしか聞えない。

 アメリカ英語はどうかというと、私の考えるところでは、世界的にもっともよく理解される発音である。

 その大きな理由は、テレビの番組と映画の影響である。世界中どこへ行っても、アメリカのテレビ番組と映画はいたるところで上映されている。英語圏での視聴率の高い番組はアメリカ製で、これらを見ていれば、自然とアメリカ英語に慣れてくる。映画もしかりで、そのため、アメリカ英語は世界の英語圏ではよく理解されるが、イギリス英語のほうはアメリカ英語ほど理解されない。

 ビジネスの世界でもアメリカが席捲しているので、アメリカ人の進出が著しい。特に日本とアメリカとの関係は、イギリスとの関係に較べてもだんとつに強い。在日外国人の中でもアメリカ人の数は圧倒的に多いし、会話の先生もアメリカ人が多い。海外旅行もアメリカへ行く人が一番多いし、留学生もアメリカが多い。

 このように考えると、結論的には、覚えるのならアメリカ英語が一番お得ということになる。イギリス英語を覚えようが、アメリカ英語を覚えようが、はたまたオーストラリア英語、フィリピン英語、インド英語を覚えようが、しっかりと覚えればどれでもいいようなものだが、損得を考えれば必然的にアメリカ英語ということになる。


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